ネット通販で買った品物を、「思っていた色合いと違った」、「サイズが合わなかった」などの理由で返品したい場合もあるでしょう。その際にクーリングオフは適用できるのでしょうか？クーリングオフとは、取引後一定期間内であれば理由に関わらず消費者から契約解除できる制度のことです。残念ながら、ネット通販にはクーリングオフは適用されません。クーリングオフは、訪問販売や電話勧誘販売などの場合に適用される制度です。現在は訪問販売などは減っていますが、クーリングオフは「特定継続的役務提供」にも適用されるため、利用したことがある人もいるでしょう。例えば、美肌エステの契約をしたものの、後になって高額な契約金に不安を感じ解約したいと思った場合には、クーリングオフ制度を使って解約することができます。この「特定継続的役務提供」とは、長期的に継続してサービスを提供し、契約額が高額な契約のことを指します。ネット通販はクーリングオフ制度の適用外のため、返品したい場合にクーリングオフを申し出ることはできません。
では、ネット通販で返品したい場合はどのようにすれば良いのでしょうか？ネット通販の場合には、企業側は返品に関する特約を定めて表示しなければならない、という決まりがあります。ですのでまずは、利用したネット通販のホームページを確認し、返品できるか否かを確認しましょう。ネット通販のホームページには、返品に関する表示が必ずあります。「到着後〇日以内であれば返品可」、「未開封、未使用の場合であれば返品可」などと記載されています。それぞれの企業によって、返品の可否や、返品できる場合の条件、返品時の送料の負担について違いますので、確認してみましょう。クーリングオフは理由なく解約できますが、ネット通販の場合は、「イメージと違ったなど、自己都合による返品は対応できません」など、条件がありますので注意が必要です。返品できる場合であっても、送料は消費者側が負担する場合もあります。ネット通販をする場合は事前に、返品に関する規約を読んでおくと良いでしょう。